災害時のトイレ、いくつ必要? 携帯トイレは「1人1日5回」で数える

はるひ野小学校・はるひ野中学校の校舎。ベージュ色の外壁の建物が坂の上に建っている
写真:Hahifuheho/CC0(自由に使える写真です・出典(別のウィンドウで開きます))。サイズを調整しています。

最終確認日

文字の大きさ

災害の備えというと、水と食べ物を思いうかべる人が多いはずです。でも、トイレは、がまんができません。そして、数は計算で決まります。

麻生区の避難所は25か所。その学校のトイレも、いまは整えている途中です。この記事では、災害時のトイレの問題と、携帯トイレをいくつ備えればよいかを、川崎市の公式ページの数字で読んでいきます。「うちは足りているかな」と、先に数えておきたい人向けです。

麻生区の人は、トイレの備えをしている?

麻生区の区民アンケート(2024年7〜8月。18歳以上の2,000人に送り、1,138人が回答)で、家庭で備蓄しているものを聞いています。(複数回答。アンケートに答えた人の割合で、区全体の実数ではありません)

  • トイレットペーパー、ティッシュペーパー53.1%
  • 3日分以上の飲料水51.8%
  • 3日分以上の食料43.7%
  • 3日分以上の携帯トイレ26.5%
  • 特に何もしていない15.3%

3日分以上の飲料水(51.8%)と比べると、携帯トイレ(26.5%)は、およそ半分の割合でした。

なぜ、トイレが問題になるの?

川崎市の上下水道局によると、地震などで**停電や断水、給水管や下水道管の傷みが起きると、水洗トイレは使えなくなります。**トイレが使えないと、体調をくずすおそれもあるため、心身の健康のためにも携帯トイレの準備が大切だ、と書かれています。

マンションなどの集合住宅では、水をくみ上げるポンプが停電で止まり、トイレの水が流せなくなる場合がある、と市の防災ポータルにあります。

麻生区の避難所のトイレは、いまどうなっている?

川崎市は、避難所になる市立学校などに、マンホールトイレを整えている最中です。マンホールを使う、災害用のトイレです。市のページには、1か所あたり最低5穴、最大10穴を基本にする、とあります。令和8年度(2026年度)に中学校から工事を始め、おおむね令和13年度(2031年度)をめどに終える予定です。

麻生区の指定避難所は、25か所です(2025年4月1日現在。川崎市地域防災計画の資料)。市の資料(2026年8月31日時点)で、整備の状況を数えると、こうなります。

麻生区の指定避難所25か所のマンホールトイレの整備状況。整備済みは2か所、実施設計中は6か所、基礎調査済みは17か所
川崎市の資料をもとに、私たちで作成。完成の目安は、ほかの工事との調整で変わることがあります
  • 整備済み麻生中学校(上麻生4丁目)、はるひ野小学校・はるひ野中学校(はるひ野4丁目)の2か所。
  • 実施設計中西生田中学校・柿生中学校・金程中学校(完成の目安は令和9年度=2027年度)、長沢中学校(令和10年度=2028年度)、白鳥中学校・王禅寺中央中学校(令和11年度=2029年度)。
  • 基礎調査済み上の8校以外の17か所。整備する場所を決める調査が済んだ段階です。

たとえば、はるひ野小・中学校が避難所になる町は、市の一覧では黒川、南黒川、はるひ野1〜5丁目です。麻生中学校なら、上麻生1丁目、上麻生4丁目の大半などが入っています。自分の町がどの避難所の対象かは、同じ一覧で確かめられます。(避難所の境は目安です)

柿生小学校の正門。門の横に「ここは震災時の避難所です」と書かれた看板が立っている
柿生小学校(片平3丁目)。麻生区の指定避難所の1つで、整備状況は「基礎調査済み」です(撮影者:Kkairri/CC BY-SA 3.0。ウィキメディア・コモンズ)。撮影の時期は、いまの様子とはちがうかもしれません

整備済みの避難所に、何穴あるのかは、確かめられませんでした。市は、整備を進めながら、家庭でも携帯トイレを備蓄するよう呼びかけています。

青と白のテントの中に、洋式の便器が置かれている。テントの側面に「災害用仮設トイレ」と書かれている
災害用の仮設トイレの展示の例。名古屋市のもので、麻生区のものではありません(撮影者:KAMUI/CC BY-SA 4.0。ウィキメディア・コモンズ)

数字で読む:いくつ備える?

川崎市の目安は、1人1日5回分を、最低3日分。できれば7日分以上です。式にすると、こうなります。

5回 × 人数 × 日数個携帯トイレの備蓄の目安(川崎市上下水道局)

市の上下水道局が示している個数は、次のとおりです。

家族の人数 3日分 7日分
1人 15個 35個
2人 30個 70個
3人 45個 105個
4人 60個 140個

4人家族なら、最低でも60個、できれば140個です。思ったより多い、と感じるかもしれません。1日5回という数え方で、この数になります。

Q 4人家族で、最低3日分の携帯トイレは、いくつ?

60個です。5回×4人×3日で、60。できれば7日分の140個を目指します。

なお、市は、災害のときにトイレが使えるかを確かめられるまでは、携帯トイレを使う、としています。

一緒に備えるもの

  • トイレットペーパー1人が1週間で1ロールが目安です。
  • 大きなポリ袋45リットルサイズなど。携帯トイレを使うときや、ごみを出すときにも使うので、多めに。
  • ランタンやヘッドライトトイレには窓がないことも多く、停電すると真っ暗になります。
  • ウェットティッシュ断水しているとき、手を清潔に保つために。できれば、アルコールを含むものがよい、とされています。

水が出ても、すぐ流さない

トイレが使えるかどうかは、確かめてから使います。確かめずに流すと、流した水が下の階からあふれて、ほかの住戸に被害が出るおそれがあるためです。

  • 強い地震のあと市は、公共の下水道管の緊急点検を行います。点検には3日ほどかかるので、節水が呼びかけられます。
  • 集合住宅の場合建物の周りのマンホールに異常がないか確かめ、下の階から下水が使えるかを確かめます。使うルールは、管理組合などで決めたものを必ず確認してください。
  • 一戸建ての場合家の中にある汚水ますのふたを開け、トイレから水を流して、水がたまったままにならないかを見る方法です。確認は、2人以上で行うこと。

建物の中や敷地の排水管がこわれていたり、道路のマンホールから水があふれていたりしたら、トイレは使わず、携帯トイレの出番です。

使い方と、捨て方

洋式の便器に、ポリ袋タイプの簡易トイレの袋がかぶせてある。手前に、簡易トイレの箱が見える
便器に袋をかぶせて使う、簡易トイレの展示の例。撮影場所は、麻生区ではありません(撮影者:Syced/CC0。ウィキメディア・コモンズ)

市の防災ポータルが示す使い方の流れです。

  1. 便座を上げて、袋をセットする
    便器の中の水に、袋がふれないようにします。袋は、便座の上からかぶせます。
  2. 使ったあと、凝固剤をふりかける
    凝固剤の代わりに、細かくちぎった新聞紙、ペットシート、紙おむつも使える、とされています。
  3. 空気を抜き、二重の袋にして、口を結ぶ
    ふたつきの容器に入れて、直射日光の当たらない場所に置いてください。
  4. 普通ごみとして出す
    大きな災害では、ごみの収集が止まることも。再開までのあいだ、家のどこに置いておけるか、前もって考えておきたいところです。
便座が使えないとき

ポリバケツや、2枚重ねの段ボール箱など、すわってもこわれないものに袋をセットして、使ったあとに凝固剤をかける方法があります(川崎市防災ポータルより)。

携帯トイレには、凝固剤が別になっているものや、シートと一緒になっているもの、持ち歩きタイプなど、いろいろな種類があります。家庭に合うものを選びます。

備蓄の全体は、こちらから

水や食べ物をふくむ、家庭の備蓄の考え方は、月に一度のおうちキャンプの記事にまとめています。この記事では、トイレだけを数字で見ました。まず、家族の人数×5×3日の個数を、数えてみてください。

出典

  • 川崎市上下水道局「備蓄しよう、携帯トイレ」(2025年10月15日更新)
  • 川崎市「携帯トイレを備蓄しよう」(2025年10月27日更新)
  • 川崎市防災ポータルサイト「備える。かわさき」避難生活編 04「各家庭でのトイレ対策」
  • 川崎市「家庭で備える物(在宅避難に必要な備蓄、非常持ち出し品など)」(2026年6月2日更新)
  • 川崎市「避難所等におけるマンホールトイレ整備」(2026年9月2日更新)、同・「【麻生区】マンホールトイレ整備状況」(2026年8月31日時点) https://www.city.kawasaki.jp/601/page/0000178970.html
  • 川崎市地域防災計画 資料編「避難所(指定避難所)一覧表」麻生区の欄(2025年4月1日現在) https://www.city.kawasaki.jp/601/cmsfiles/contents/0000140/140630/2-06.pdf
  • 川崎市麻生区「麻生区区民アンケート 概要版」(2025年1月)

内容は変わることがあります。最新は公式の案内で確認してください。

掲載内容は最終確認日時点のもので、変わることがあります。営業時間・料金・予約や申し込みの方法など、正確な情報は、店舗・施設・主催者・役所の公式の案内でご確認ください。当サイトでは、掲載先についての個別のお問い合わせにはお答えできません。

この記事のテーマ

こんなときの、まとめ